国際際理解教育と言われれば、すぐに「英語」を思い浮かべてしまいがちです。ここアメリカにある日本人学校という特質を活かして、現地校の児童・生徒と年数回の交流学習を行っている本校でも、これまで「英語教育=国際理解教育」と安易に理解されがちな状況が少なからずありました。しかし、英語はあくまでも道具、英語を使ってどのように、自己表現力を高めていくのかという視点が鍵です。
本校では本年度、国際理解教育のあり方を以下の3つの視点に整理し、再定義しました。
- 異文化と共生できる資質や能力
- 自己の確立
- コミュニケーション能力
この3つ目の視点である「コミュニケーション能力」を高めるための取り組みの一貫として、英語科では「交流英語」というプロジェクトを始動することになりました。
- 実際に英語を活用する
- 簡単で分かりやすい英語を使う
- 英語で人々とつながる
- 世界(アメリカ)について知る
- 月1回、英語の時間の中で実施(習熟度クラスではなく、学年ごとの活動)
これらのポイントを踏まえながら、英語科では実際の取り組みを考えていくわけですが、実はこのことが大変難しいことでもあります。我々英語科の教員はある意味、英語を教えることに慣れているからです。しかし、この時間は「英語を教えるのではなく、英語を使って子供たちが何かをする時間を提供する。そうすることで、子供たちが自信を持ち、心を開いて、他人のことを知っていこうとする機会を提供する。そのような一連の仕掛けを作る」ことが使命です。
このような理由から、英語科では、普段の英語の時間と、交流英語の時間を切り離して考えることにしました。このプロジェクトが子供たちだけでなく、私たち英語科の教員にとっても意義深いものとなるよう取り組んで参ります。
(文責:英語科チーフ*酒井)
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